2018-01-01から1年間の記事一覧

たわけどものたわ言

マクロン政権が燃料税の引き上げを宣言したことに端を発するこの度のデモは1968年にあった五月革命に匹敵する規模という。フランス全土に反グローバルの動きが本格的となり、ヨーロッパ全体がナショナリズムへの回帰を計るのは確実で、反政府デモは、更に隣…

私は悪魔

私の奇怪な性格故によく精神障害であろう人と関わる機会がある。 例えば、「私何故不幸なのだ?」と不平不満を述べる若い女。袖をまくった片腕にら見るに耐えられぬリストカットの痕があった。 仔細に話を聞けば、大声では言えないが、結局、自分のせいやん…

終わりの始まり

駅前に立つ政治家がする演説ほど虚しいものはない。多くの人間が耳を傾けて立ち止まることなく通り過ぎていく。政治は所詮、金持ちの享楽、いわば、大衆人の戯れ、彼らがいう全ては、絵空事に過ぎず、グローバリズムが末期的症状を呈していてもお構いましに…

昨日、季節の変わり目で必ずや誰もが一回は患う風邪のために病院に行けば、たまたまそこで診察を受けていた叔母は、症状とは関係のない事柄について老医者に大声で訴えていた。 「私は辛いです、母が死んで一切のことが辛く重くのしかかるのです。遺産の手続…

盆休みの雑記

我が家族の8050問題の原因の浅薄さには驚くことばかりであるが、現実であるから仕方がない。私の根本に、この問題が大きく横たわっている以上、目を逸らすわけにはいかないのだ。両親の弟妹のいずれも精神疾患によって人生を台無しにされ、もはや誰かの庇護…

祖母の死

祖母が死んだ。五月のある日、仕事から家に帰ると、玄関すぐにある応接間にベットを広げている叔母はうなだれていた。「お母さんの様子がおかしい、反応もないし…。でも電話の充電も切れているし、連絡のしようがなかった。居間に入って見てきてほしい。」リ…

祖母が亡くなった後、代わって私が叔母の面倒をみることになった。 膨大な遺品整理をしながら、双極性障害の叔母の面倒をみるのは容易ではない。病識がないというのがこの双極性障害の特徴で、殊の外、これが今の生活の足かせとなっている。何せ自分が病気で…

近未来のような

深夜の喫茶店。 若い女が一人、誰とも一緒にいないのに、化粧したり指先を弄ったりして絶えず口を動かしている。夢遊病患者のように彼女の視線は陶酔しているような感じで、周囲に配慮する余裕もなさそうにみえた。側から見て異様にしか見えない。 そしてよ…